イスラエル野球紀行 第10回 2007年6月に中東の地・イスラエルでプロ野球が始まったのをご存じでしょうか? 『野球小僧』では9月10日に発売された10月号の「ワールドベースボールレポート」にて、シーズン中に現地へ赴いた石原豊一氏によるのレポートを紹介しました。
ただし、ページ構成の都合で掲載は1ページ。そこで、石原氏が誌面に書ききれなかった道中の体験を「イスラエル野球紀行」としてご投稿いただきました。
今後、当ブログにて週1回のペースで連載していきます。今回はその10回目です。我々日本人には、大変遠く感じる中東・イスラエル。開幕したプロリーグとは、実際どのような雰囲気だったのでしょうか?
イスラエル野球紀行の過去の記事は→こちら
■最後の夜(8月13日ネタニア・タイガース対テルアビブ・ライトニング(スポーテック))~その2
あっけない最終戦
エースのプリブルを引き継いだ4回から3イニング目となる6回に入ると、2番手投手のクラブはつるべ打ちにあい始めた。
このリーグではよく見られることだが、経験の浅い投手は一旦打ち込まれ始めると、相手打線の勢いを止めることが全く出来ない。おまけに平凡なレフトフライが傾いた西日と重なって外野手が前に突っ込めずヒットになってしまうなど記録に表われないミスも出た。テルアビブはたまらず抑えのエトキンを投入するが、安打を許しついに6点差を追いつかれてしまう。
こうなるとタイガースのサヨナラのチャンスなのだが、そこはIBLである。そう思い通りにはならないオチがちゃんとついていた。
2アウト一、二塁の絶好のチャンスに代打が送られた最高の場面で、なんと二塁ランナーが牽制タッチアウト。まるでコントの幕引きのように、審判のコールと共に陽が沈んで球場は闇に包まれた。
IBLの規則では、原則引き分けはなく、最後はホームランダービーで決着をつけるのだが、この状態ではそれも出来ず、試合はこのまま終わってしまった。通常はこういう場合はサスペンデッドになるのだが、このカードはこの日が最終戦。結局この試合はIBL史上最初の引き分け試合ということになった。
求められたサイン
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